ある日、引き出しの奥から黄色いキャッシュカードがひょっこり。
券面に小さく描かれた ミッフィーちゃん のつぶらな瞳と目が合う。

学生時代のバイト代の指定口座だ!
「あさひ銀行」のキャッシュカードでした。
ウン十年昔に作った口座。名義は当然 旧姓。通帳は見当たらないし、届出印は実家。

休眠口座ってやつ?
残高は数百円だったはず。面倒そうだし、別に放置でいいかー

次は、“休眠口座が犯罪に悪用” されたニュースです。

え、怖⋯。
——重い腰、上がる。
ウン十年以上前に作った、旧姓の銀行口座(休眠口座)を解約した話です。
1.休眠口座の解約方法をネット検索してみた
まずは りそな銀行(旧あさひ銀行) の公式サイトへ。
休眠口座の解約方法について調べてみると⋯
「通帳」「キャッシュカード」「印鑑」「ご本人確認書類(運転免許証等)」をご用意のうえ、お近くのりそな銀行の窓口へご来店ください。
げんまいちゃの手元にあるもの
通帳…✕
キャッシュカード⋯◯
印鑑…✕(実家に取りに行けばある⋯かも?)
本人確認書類…✕(旧姓の確認書類はない)
——ウン十年前に作った、旧姓の口座を解約する方法なんて、どこにも載ってないね!(当たり前)
これは直接銀行に行って、教えてもらうのが最善、とダッシュで支店へ。
ワンチャン狙いで、キャッシュカード以外にも、戸籍抄本(数年前に記念で取り寄せていた。旧姓も載っている)と、現在の銀行印も持って行った。(結局無駄でしたが)
2.休眠口座の解約方法を直接窓口で聞いてみた
銀行にて、対応してくれる行員さんにキャッシュカードを渡して状況を説明。
ちょっと手間取った(古すぎるし、放置しすぎていた)ものの、確かに休眠口座があると確認してもらえた。

解約手続きには、次のものが必要になります。
これらを持っていれば、来店予約無しで来ていただくことができます。
①キャッシュカード
②通帳
③本人確認書類(運転免許証など)
④(今使っている)印鑑
⑤(口座を作った当時の)印鑑

通帳が見つからなくて…。
印鑑は実家で、気軽に取ってこられるような距離ではないです。
この場合でも、手続きを進められる方法はありませんか?

お客様のケースで、通帳も印鑑もない場合は、次のものをご用意いただき、
来店予約を取ってから来ていただく形になります。
①キャッシュカード
②戸籍謄本(旧姓も記載された、3ヶ月位内にとったもの)
③本人確認書類(運転免許証など)
④(今使っている)印鑑
——本籍地を夫の実家(遠方)にしているので、戸籍謄本を取るとなれば、郵送だし時間もかかる。
できることなら通帳を見つけて、ラクに手続きを終わらせたい。
自宅に戻って通帳を探したが、通帳が出てくることはなかった…。
3.戸籍謄本ロード、ここに開幕
3-1 戸籍謄本を郵送で取り寄せる
初めて取り寄せるわけでもないし、まぁお手の物です。
戸籍謄本を郵送で取り寄せる場合は、
①申込書(本籍地の役所のウェブサイトからダウンロード)
②本人確認書類(運転免許証など)の写し
③手数料(定額小為替)
④返信用封筒(返信住所記入済みで、切手を貼ったもの)
を、本籍地の市町村の役所に送ります。
定額小為替と切手だけ、郵便局で購入しなければなりません。
3-2 最近の定額小為替事情
定額小為替(ていがくこがわせ)は、郵便局で発行できる「現金の代わりに送れる全国共通の支払い証書」です。
これなら、手数料をフツーの信書で送ることができます。
昔は、(薄い本を)通販で買うために、お小遣いを握りしめてよく郵便局に走ったものです。

定額小為替の手数料、200円です

200円?!
久しぶりに郵便局で聞くと 手数料が 200 円になってました。
ついこの間まで 10 円だったのに? 20 倍!
…泣ける。
3-3 届いたら、来店予約
必要書類一式を送ってから、お目当ての書類(戸籍謄本)が届くまで 1週間。
届いたら、正しい書類が来ていることをを確認し即、スマホで 来店予約です。
4.来店予約でスムーズにコトは運ぶ…ハズだった
予約当日は、来店予約していたこともあり、すぐに通されて手続き開始。
教えてもらった通りに戸籍謄本を用意してあるので手続きは進められるのだが、名字が変わっている、住所が変わっている、更に、通帳と印鑑がないので、とにかくその場で書かなければならない書類が多かった。(紛失を届け出る書類、名義変更届、解約届、払い戻しの書類等々)
書類を書くだけで、20分近くかかりました。
しかも調べてもらうと、当時、口座を作った支店はなくなっているとのことで、これもまた時間がかかる要因に。
銀行の担当者さんは、「お時間いただきます💦」と言ってくれたが、こちらこそ面倒な案件持ち込んでごめんなさいでした。
結局、予約はしていたものの、銀行についてから70分くらいで、諸々の手続きが済み、口座に残っていた残金を受け取って銀行をあとにしたのであった。
——長かったロードの、エンディングはあっさりだった。
5.費用とタイムラインをさらす
項目 | 金額・時間 |
---|---|
戸籍謄本(郵送) | 450 円 × 1 通 |
定額小為替手数料 | 200 円 |
切手(往信用+返信用) | 220 円 |
合計コスト | 870 円 |
口座残高(戻ってきたお金) | 500円 |
銀行への相談、戸籍謄本取り寄せ、解約 | 10 日 |
来店時間 | 70 分 |
コスト的には赤字💦!
ですが、「放ったらかしてた口座が犯罪に巻き込まれる」心配と引き換えならお釣りが来ます。
6.今回得た3つの教訓
- 使ってない口座は今すぐ解約
使わないのに個人情報付きで放ったらかしは、落ち着かない。
そこにお金を放っておいているのもよくない(休眠口座になると、管理手数料が発生するケースもあるそう)
解約しない理由がない。 - 要らない口座は増やさない
今回は特殊ケースでしたが、通常の口座の場合でも、昔よりも断然、開設も変更も解約も手間がかるようになっています。わざわざ高い管理コストを払ってまで増やす理由ってなかなかないと思います。
増やす理由がなければ、増やさない。 - 困った時は直接質問するのが結局一番の近道
今回、特殊ケースで、わからなすぎて直接質問に行きましたが、これは正解だったと思います。
なんでもそうですが、プロに頼ることが、結局、時間も手間も一番かからないラクな道でした。
7.姓が変わるって、やっぱり大仕事
結婚から十年近くたってもなお「旧姓の亡霊」 に振り回されるとは…。(自分の雑管理のせいですが)
夫婦別姓がどうのということではなく、

マイナンバーカードあるんだから、戸籍謄本取り寄せなくたって、旧姓程度の身分の証明はさせてほしいな。
と思ったできごとでした。
8.おわりに
休眠口座の解約は ほぼ“書類ゲーム”でした。
時間と手数料はかかるけれど、「そのまま放置」で背中に乗るリスクを思えば、やってよかったです。
この記事が、お役に立つことがあれば幸いです。